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コラム「説く盛りどんぶり」 60杯目

情報化時代の落とし穴

先日、お得意先でクレ-ムがあった。大事なお得意先で、食味に関するクレ-ムだったのですぐにお伺いした。飲食店である。
そこでそこのオ-ナ-に、競合他社の営業マンの「食味試験士」と書かれた名刺を見せられた。
話によると、その営業マンは、ある、評価シ-トを持って食べに来たそうである。フロア係やそのお店の社員の、お客様に対する接客度、注文からの時間、メニュ-の出し方、料理の食味度、ご飯の出来などをABCDEのランク分けし評価点をつけてオーナに提供したのだそうである。その評価を見ると、他の点はAないしBでよく出来ているが、ご飯がまずくC以下であると言ってお米の営業に入ったそうである。
敵ながらたいしたものだと思ったが、おかげさまで、お得意先は、私どもを信頼してくださって、「私はまずいとは感じないが、そう評価された結果を検証して欲しい」と言われ「もし問題があるとすれば見直しをするように」との要請を受けた。
当社にもそういうチェックシ-トがあって、それは自社のお得意先のために使っている物である。当然そのお得意先にも差し上げていた。具体的にその商敵を知っているが、以前に当社の物を見せた事があった。しかし相手はそれを参考にして、当社とは違い、他者に対する営業道具に使っていたのである。当社としては、あまり露骨に他社の商品批判はしたくないので、新規営業には使っていなかったが「他に使い方もある」という事を、返って知らされる事になった。うかつではある。
しかし、ここで問題にしたいのはその様な事ではなく「食味試験士」と言う名刺の事である。当社にも、お金と時間を掛けて、似たような名前の「食味鑑定士」の講習を受けた社員が居る。一応の勉強をし、社内、外で経験もし、その団体の主宰する試験も受けて認定証ももらっている。
「任意団体」ではあるが不特定多数で構成されており、利害を目的としない指示者の上に成り立っているものと思っている。良し悪しは別として、業界での認知度も高い。
が、しかし、あくまで、よく考えると、「任意団体」なのである。先のお得意先から「食味検査士」のお話を聞いた時、思わず「それ何ですか?そんなの聞いたことありませんが、何処の資格なんでしょう?そんなものはありませんよ、たぶん自分達で勝手に作ったと思えますが…」と言いそうに成った。
自分で、勝手に名刺を作っインターネットや携帯電話は情報を数字に置き換えデジタル化している。
詳しい技術的なことはよく分からないが、専門家の話しを聴く機会があり
愕然とした。
その人はインターネット通販などでクレジットカードは絶対使わないという。
インターネットはハッカーとの戦いでこれで安全というのは無いそうだ。
又、携帯電話の通信記録もすべて記録に残っているそうだ。
インターネットサイトで最もアクセスが多いのはポルノサイトだそうだが、アメリカでホワイトハウスにノミネートされているような人は絶対に自分のコンピューターからはアクセスしないそうである。
日本でも犯罪が発覚した際「プリペイド式携帯電話」などの通信記録を
調べ、何月何日何時何分にどの番号につないだか解る。
基本的にすべて見られていると思ったほうがよいとのことであります。
便利になる反面情報が筒抜けになっている。
問題になっている出会い系サイトなどアブナイよ。

みのる

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